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パリの舗道で / 村上肥出夫
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パリの舗道で
村上肥出夫/著
彌生書房
1976年初版、82p、A5判、函
村上肥出夫は、銀座の路上で絵を売っていたところを彫刻家の本郷新に見いだされ、一躍画壇の寵児となった画家。本書は著者が制作のため滞在したパリで書いた手記で、母への手紙のような形でパリでの生活や制作について綴られています。後年、というか元々なのかも知れませんが、著者は精神疾患を患っていて、本書からもその繊細な心持ちが伺えます。
スケッチも多数掲載。
「お母さん。僕はもう四十歳になりました。子供のような大人、大人のような子供。と言うよりは大人にもなれない子供でもない人間、と言った方が正しいかも知れません。あなたから見たら、一つの憧れ、一つだけの夢にすがりついている僕なんかちっぽけなものに見えるでしょうね。パリは、この四月から五月にかけてが一年中でいちばん明るく美しい季節です。もうすぐマロニエの白い花が咲きます。」
状態:良い、函ヤケ
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