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著者: 今村昌平
発行:アシーネ
1981年 初版、四六判 292p
今村監督が映画「ええじゃないか」を撮るに至ったエピソードとシナリオ、エッセイ群「わが映画人生」収録。
「もうとっくに若くはないので、残りのエネルギーかき集め、火の粉のように降りかかる借金打ちはらいながらまた借金して映画を創り、創りつつ役者というものを見るに、久し振りのこととてそのありよう面白く、可愛らしく思える。役の皮を透かして役者の人間そのものが見え、ドキュメンタリーを撮っているような気になる。劇映画撮りながら、今までそんな気持ちになったことがなく、此方の幅が広がったのか。借金でバテているのかと考えると、どうも後者である。ギョッと恐怖つき上げ、かくてはならじと己れを狂気の世界に陥すべく、若い女優と正気失う程大酒食らってみるが、しゃべる言葉は何やら校長先生風で、狂気にもスキャンダルにもならない。」(あとがきより)
桃井かおり、泉谷しげるら出演陣のグラビアの艶っぽさも見所。装画は沢田重隆。
※裏表紙見返しに書き込みあり。
「底冷えする控え室にも 桃一枝 春が来る」
そんな風にしっとり詠まれると消すに消せず・・・、でも鉛筆書きなので消せます。
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